今日の週プロ2014/10/01 21:48

週プロ
 久し振りに週プロをじっくり読みました。中カラー8ページで、スーターダム8.24新木場での宝ちゃんの顔面が腫上がった奈苗戦の検証記事が掲載されています。
 昔々の週プロは、隅から隅までしっかり目を通さずにはいられなくて、読むのに何時間もかかっていました。最近は数十分でサッと目を通せばいいやという状況でしたが、この記事はすごく良かったです。いろいろ考えさせられました。
 男子にない女子プロレスの魅力は華やかさ、体のやわらかさからくるしなやかさですが、もう一方で、えげつなさというのがあります。男子は共感できる面白さですが、女子は分からないことが面白いのです。「うわ、ここまでやるか!?」というのが女子にはあります。
 90年代、ブル中野が北斗とFMWの川崎球場大会に出場して、くどめたちと凄い試合をして「全女を見に来い」というマイクアピールしたのを切っ掛けに女子の試合も観るようになった私にとっては、女子プロレス=全女です。そして高橋奈苗は全女の最後の遺伝子であり、スターダムには全女イズムが受け継がれていると思います。
 そして全女イズム=えげつなさというところがあります。もちろんケガをしてもさせてもいけません。体を鍛えなければいけないし、ケガをさせない技術も身につけなければいけない。その上でここまでやるから面白いのです。
 この試合で奈苗とゆずポンの一連の闘いが思い出されました。記事でも大きく触れています。
 デビュー戦でグラビアアイドルの顔が腫上がりました。でもあの試合で、それまで懐疑的だったゆずポンという存在が一気に注目の的になりました。引退から1年以上たちますが、今ではすっかりゆずポンマニアです・・・。
 引退直前の試合では、ゆずポンが奈苗の顔面を蹴り上げ、眼下底骨折するということがありました。それでも奈苗はゆずポンの引退興行に出場し、素晴らしい試合をしてみせたのです。
 あそこはゆずポンキック(踵落とし)をやるべきところでした。でも引退試合前最後の試合で、全選手と1分づつ戦った16人掛けの最後の1人という極限の状態、そしてこれまでの2人の激しい闘いの歴史を考えたら、蹴り上げてしまったのも分かります。それでも、もし奈苗が欠場していたら、ゆずポンにも悔いが残ったと思うのですが、出場したことで最高のドラマになりました。
 高橋奈苗は全女の最後の遺伝子です。ゆずポンは意識していなかったでしょうが、全女イズムを継承していました。ゆずポンは全力女子というユニットを作っていました。そこに宝ちゃんも入っていました。ゆずポンを師匠と呼んでいます。今は宝ちゃんに全女イズムが継承されていると思います。スターダムには全女イズムがある。だから面白いのだなあ。