最後に勝つ負け方を知っておけ2022/10/02 12:49

 私は色紙にいつの日か闘魂という文字を書くようになりました。そしてある人が燃える闘魂と名付けてくれました。闘魂とは己に打ち勝つことそして闘いを通じて己の魂を磨いていくことだと思います。
 猪木の引退試合後の言葉です。本当にずっと闘い続けて、私たちに元気を与え続けてくれました。そして最後の最後に一番の強敵である心アミロイドーシスとの闘病に敗れてしまいました。
 でも、猪木はずっと勝ち続けてきたわけではありません。池袋の三省堂書店で猪木本フェアがありました。最後の著書となってしまった「生きるために闘う」は、かつてのライバルたちとの闘いを記したものでした。
 新日本の旗揚げ戦ではゴッチに敗れ、IWGP優勝決定戦ではホーガンにあの失神KO負けをしています。シンやハンセンにも敗れたことはあり、そこから立ち上がっていく姿に勇気をもらったのです。
 同時期に文庫化された「最後に勝つ負け方を知っておけ」と2冊を買いました。負けたっていいのです。いや最後に勝てば、負けてはいないのです。猪木は闘病に敗れたわけではありません。闘魂が私たちの心の中に生き続ければ、いつの日か人類は難病にも打ち勝つでしょう。猪木が取り組んでいた環境問題も解決できるはずです。
 猪木本フェアのキャンペーンでサイン色紙が当たりました。本当に貴重なサインになってしまいました。
 馬場さんにも日本プロレスの若手時代に闘って、勝ったことはありません。新日と全日に別れてからは、遂にリングで闘うことはありませんでした。今頃、天国で馬場さんと闘っているのでしょうか。それとも葉巻を燻らせながら仲良く昔話に花を咲かせているのでしょうか。どちらでもいいのです。闘魂があれば最後には皆が勝つのですから。